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2013/06/29

水と遊び・水を知り・水に習う (78)

各地に大雨を降らせるいたずら雨雲は日本列島に居座って、
人間社会に災害を起しているが、天はそれが必用だと昔から思っているらしい。
一年間のスパンで考えてみると、自然界にとっては今の水が大地にとっても海にとっても必要なのだろう。
これから来る夏の暑い陽射しに対応する為にも、畑の旱魃を潤わせる為にも、
新しくこの時期に生まれてくる生命の為にも、適切なサイクルを守ってくれているのだ。
自然は人間社会に作為的な行為は無いが、自然の側から見ると、
そのような秩序を守ろうとする行為が意思的なのかも知れない。
写真は雨をいっぱい降らした満足な水の表情。


2013/06/25

水と遊び・水を知り・水に習う (77)

今朝、散歩の途中で「ナツツバキ」の白い花を見た。
この花は珍しい。花びらが繊細で透き通るように薄い、
特に濡れていると、シルクのようで思わず触りたくなる。

平家物語の語りの部分に登場する「沙羅双樹の花の色」で有名である。
花びらが一枚一枚散るのでなく、花一個ごとポトと落ちるので、
寂しさ哀れさを感じる。
また、そういう意味において茶花に使われることが多い。
赤い椿もこの沙羅双樹も濃い葉っぱの緑と相まって茶室に似合いそうである。
梅雨の時期に是非見たい花である。


2013/06/22

水と遊び・水を知り・水に習う (76)

今日は梅雨の晴れ間で、空が澄み渡って真っ青に白い雲が美しい。
昨日までの雨が日本中を洗い流してくれたようだ。
庭のねじり花をかざして空を撮った。
いま盛りのアジサイも水をたっぷり含んでそれぞれの色を鮮やかに映してくれている。
水の惑星ならではの幸せを自然が見せてくれている。
こんな日は日常から解放されて、身もこころも自然になればいい・・・



2013/06/18

水と遊び・水を知り・水に習う (75)

この写真は水が喜んでいる表情です。
山の奥から流れてきた水が逆巻いて、踊って、楽しんで、戯れています。
こういう水を見るとなんだか嬉しくなります。
水本来の透明感と自由奔放な姿が、喜んでいるように思わせてくれるのでしょう。
私も一緒に流れて行きたくなります。
どこに到達するのだろう。





2013/06/15

水と遊び・水を知り・水に習う (74)

恵の雨が日本列島を湿らせてくれた。
植物達の喜んでいる様子を思い浮かべる。
田植えの水をまかなえるほどの量ではないようだ。
都会に住む者には雨は迷惑顔で見られているのかもしれないが、
そういう時ほど、人は都会の中で生きていない、
自然に生かされているのだと思いかえる、いい機会だろう。
ベランダにある鉢植えの花にさえ、どれほど水が必要か思い知らされる。
水が無ければ花が咲かないで終わってしまうのだから・・・
道路の乾きより、いのちの渇きに目を向けて暮らす日々を送りたいものです。


2013/06/11

水と遊び・水を知り・水に習う (73)

梅雨に入って雨が降らない。日本全土が雨乞いをしている。
南の方から台風が日本を直撃する予報に、期待と不安が交錯する。
ほどほどの雨を与えてくださいと祈るほか方法はない。
6月は「水無月」と言うが、無いのではなく、「の」が無いに転じたらしい。
しかし私の子供の頃から、天に水が無くなるほど雨が降る月と言われていたように記憶している。
山や野に暗く垂れ込めてくる雲の姿、強い風に吹き飛ばされて切れ切れに飛んでいく雲もこの時期の景色である。
景色の風情程度の雨であってほしい。


2013/06/08

水と遊び・水を知り・水に習う (72)

もう今年も半年が過ぎる頃になった。
つい数日前にお正月を迎えたような感じがするが、
ほんとうに時はどんどん流れて行く。
 芭蕉の歌に「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人なり」と
奥の細道にあるが、そのような心境で一日一日を見つめる視点を持ちたいものだ。
私はいまどのような旅をして、何処に行こうとしているのか・・・
昨日の続きの今日を過ごしていないか?
時は水が連れてやってくるが、毎日手にする水に何を思うか・・・
今日手に触れる水はこの世で最初のもの・・・と思える鮮度が私をつくる。


2013/06/04

水と遊び・水を知り・水に習う (71)

梅雨に入って雨が降らないと陽射しがやけに熱く感じられる。
こういう時に涼しい風がどこからともなく渡ってくる。
その様子を詠んだ芭蕉の名句がある。 
     
「春の風 麦の中行く 水の音」 

突然景色が広がる。この時期、麦が色づいてきた。
麦秋(ばくしゅう)と言うが、決して秋の事を言うのではない。
麦が色づく様子から、夏の季語として使われている。
昨日の写真;色づいた麦の穂


2013/06/01

水と遊び・水を知り・水に習う (70)

この梅雨の時期が水を知る上で一番いい。
まず自然の景色はグレーがかって見える。
晴れた時の草花の色と湿度の多い時の色合いが違う。
それは日常見ている景色も空気中の水を通してみているのです。
日本は湿度が高い国だからグレーを基調にした色を好む傾向にある。
それとは反対の南の国、すなわち赤道に近い国は空気が乾燥しているので物そのものが持っている色を直接見ているわけで、
したがって原色を好む傾向にある。
そのような日常感じることが国民性に大きく影響している。
宝石においても、ルビーの濃い赤色は産地の南国では好まれるが、
日本では暗すぎるので、ピンクがかった色が好まれるように・・・
湿度が景色の感じ方に影響し、生活の仕方、文化にまで関わっていることは面白い。
この梅雨時、そのような視点で物を見てみよう。
写真は時間をかけた、「水と苔」