HP


HP    Profile    Information    Gallery

2013/04/30

水と遊び・水を知り・水に習う (61)

雪解けの水が流れる川は何故か凛としている。
よそ者を受け入れないかたくな気持ちが伝わってくる。
冷たい水が私の手足を受け入れようとはしない。
水が四季の中で一番厳粛に己を主張しているように見える。
生かされている生命にとっても、実際一年中で最も価値ある水である。
栄養価の高い成分をいっぱい含んでいるのだから・・・
一杯の水に「ありがとう」を言えることが生きている者達の務めである。
草や木や昆虫達はそれぞれの言葉で話し合っているのかも知れない。



2013/04/27

水と遊び・水を知り・水に習う (60)

春の川の表情を見たくて山に入った。
丁度数日前に冷え込んで、山は雪がうっすらと地面を覆っていた。
この山全体を一人で貸しきっているという感覚になるほどの静けさに、
聞こえてくる音は、川の流れる音と小鳥のさえずる声だけである。
なんだか心細くなるので時々歌を唄いながら分け入っていく。
淡く雪化粧した地面に白いしぶきを巻きあげながら流れる雄雄しさの表情と、自分の流れていく道をしっかり決めてひたすら流れて行く表情と、
遅い春の新芽とやさしい色の花を愛でながら、穏やかに流れて行く表情を、懐かしく見ることが出来た。
この水たちは同じような行為を36億年ひたすら繰り返していることに「水って凄いな」と感心させられた。



2013/04/23

水と遊び・水を知り・水に習う (59)

レオナルド・ダ・ヴィンチは1452年4月15日に生まれました。
今から561年前です。
彼が残した芸術的・科学的作品は現代でも魅力に溢れています。
古いイメージはどこにもありません。
何故ダヴィンチか?私が大好きだからです。
何故好きか?彼は自分のいのちを未来のために生かしたからです。
私もそのような生き方をしたいと望んでいます。
いのちは自分の所有物ではなく、宇宙からのいただき物だと自覚しているから、彼の作品にはすべてメッセージが込められています。
561年が経っても現代人に影響を与えていることがその真価でしょう。
彼の世界観は「水」で満たされていました。

2013/04/20

水と遊び・水を知り・水に習う (58)

春の気候は不安定で、なかなか予報が難しい。
そのような不順な気圧の変化で雨もよく降る。
そんな春の雨に名前がいくつかついている。
甘雨・・・草木を茂らす雨
催花雨・・・花を咲かせる雨
菜種梅雨・・・菜の花の咲く時期に降る長雨
穀雨・・・穀物の成長を促がす雨
等などがあるが、雨を生活の中に取り入れた言葉で降る雨がいとおしくなります。
今日も夕方から降ってくる予報です。
穏やかに落ち着く雨で催眠雨とでも読みましょう。


2013/04/17

水と遊び・水を知り・水に習う (57)

14日京都嵯峨野の小倉山居で展覧会とお話し会があった。
あるイベントに招かれての参加でした。
小倉山を借景にした新緑と散りいく桜を愛でる会で、
時の流れを充分に堪能することが出来た。
そこの空間は情緒に溢れていて、時の流れが見えるほどの風情を感じることができました。
流水紋を自然の中に置いて見る事を久しぶりに行なったが、
再認識することもいっぱいありました。
額やマットの加工も邪魔せず、墨の色さえも周りの景色に同化して当たり前に見えます。
以前に和紙に吸い込んだ水の流れがいまある景色にとけこんでいききと流れています。
自然の自由と、寛容の大きさに目が覚めた思いと、
流水紋は時が流れる表情だという事を再確認した1日でした。



2013/04/13

水と遊び・水を知り・水に習う (56)

今年の桜で傑作の一枚の写真!!
葉桜になる一歩手前の雨に洗われた桜花達です。
来年、また会おうと祈りながらシャッターを押す。


2013/04/09

水と遊び・水を知り・水に習う (55)

地べたに這いつくばったのは海のヒトデかと思わせるのは、
実はタンポポの新芽です。
宇宙を感じさせる世界を呈し、真ん中にこれから黄色い花を立たせ咲かせようとする意気込みを表しています。
これほどまでに幾何学模様を表現されると草ではなく生きものです。
自然界のありようを考えると人間の存在なんて小さいものですね。
人間は少し隙間を貸していただいて生きていますという、
謙虚さがふさわしい生き方かも知れません。
水さえも、空気さえも何一つ作れなく、ただただ使わせて生かしていただいているのですから・・・

2013/04/06

水と遊び・水を知り・水に習う (54)

私の桜の時期がやってきた。
それは野に咲く桜からチョッと遅れて咲く山桜の時期なのです。
山の若葉に混じって、そこだけ電気がついたように明るく照りだしている白色のかたまりがある。
それが好きで山の中を歩く。乾いた山道に花びらが落ちている。
上を見上げると覆いかぶさるような古木の伸びた桜の木が茂っている。
「今年も頑張って咲いたな」と声をかける。たまに大きな枝が風で折れて、
それでも今年は桜の花をいっぱいつけている。
「頑張って来年もそのままで花をつけろよ」と独り言を言う。


2013/04/02

水と遊び・水を知り・水に習う (53)

この時期満開の桜の花を見上げながら生活している間に、
足元や背丈の高さに珍しいものを沢山見ることが出来るのを見落としてしまいそうです。
それは木々の新芽の色とかたちです。
土の中の水分をたっぷり吸い上げていかにも瑞々しい黄緑の色とそれぞれに独特の形を表している赤ちゃん葉っぱの誕生です。
動物も人間も昆虫も赤ちゃんはどれも可愛い!!
植物の赤ちゃんはもっと可愛い。声もたてず、動きもせず、
ただそこにちょこんと座っているが、大きな存在を感じさせる。
刻々と時を刻むように大きくなっていく音が聞こえてきます。
雑木林の中に入ってその子達と会話してご覧なさい。
うるさいほどの話し声が聞こえてきます。
今日の雨はその子等にとって天からの慈雨、
大きく口を開け水のエネルギーを飲みこんでいることでしょう。